【Mount & Blade II Bannerlord】カルラディア立志伝2・放浪編 其の五
前回までのあらすじ。ダナスティカから逃げたジャクとバタス。近隣の村々で兵士を集めながら、ボストラムの街でトーナメントに参加。優勝したのはジャクだったが、バタスもそれなりに善戦。バタスにトーナメントに参加することの喜びを知ってもらったのだった・・・。
転がるココナッツ
あの後、ジャク一行はあちこちの帝国領の街を転々とした。西部帝国領で不労収入を手に入れるために、ジャクが約15000デナルをポンと出したのを見て、バタスも驚愕した。
師匠、こんな大金を一気に使われるのですか・・・!?
不労所得をたったこれだけの投資で半永続的に手に入れられるんだから、むしろ安いほうだろう
バタスは一市民としての生活が長かったから、ジャクの金銭感覚が不安に思えたのであろう。あの後も一人で物思いにふけっていたから、よほどショックだったらしい。
この調子だと、最上級防具を買うときは大変なことになりそうだな・・・
と、ジャクは思ったりもした。
各地を転々としながら、トーナメントに参加したり、志願兵を雇ったりしているうちに、ジャクのクラン、リコリス家の規模が1に上がった。
部隊の規模も70人へと人数を増やし、視界良好に見える。だがこの後、軍資金問題でバタスとひと悶着起こすことになる・・・。
ジャク、約280000デナルの防具を買う
(どうやら師匠は、金の使い方がかなり荒いらしい・・・)
バタスがそう思うようになったのは、カルラディア帝国領の各地を転々としていて、必要経費とはいえ、ロバや荷馬を大量購入したり、貴族の弓なる約13万デナルもする高級弓を惜しげもなく買ったりしてからだった。
この傭兵団のための最低限の出費だ。バタスがこの弓を使えるようになったら、この弓で弓兵部隊を指揮してもらうぞ。
なんて言っていたが、内心バタスは反対であった。別にこんな高価な弓でなくても・・・、という思いもあったが、師匠でもあり、隊長でもあるジャクの決定には出来るだけ口を出さないようにしていた。
(表立って副隊長の俺が師匠と言い争いになれば隊の統制が乱れる。とりあえず黙っておくか・・・)
と、バタスは一回は黙っておくことにした。
だが、ジャクが次に買ったのは、約28万デナルもする最高級の鎧であった。
(流石にこれは黙っているわけにはいかない・・・)
部下たちが寝た後、バタスはジャクの寝ているテントへと向かい、このバカ高い買い物について忠言した。
師匠の決定には出来るだけ口出ししたくありませんが、これだけの防具の買い物は、今後は控えていただけませんか・・・
案の定来たな・・・。ジャクはそう思い、あらかじめ用意していた言葉を言った。
旅の最初に言ったと思うが、傭兵稼業をしていれば、100万デナルなんてすぐに吹き飛ぶ。決して高い金額ではないと・・・。
防具とは恐ろしく高いものだ。俺自身も最初見たときは目の玉が飛び出たものだ。だが一軍の将を育成するのには、莫大な時間と金額がかかる。100万デナルでもまるで釣り合わない。それを数十万デナルで戦死するリスクを下げられれば決して高い買い物ではない、と。
それに、もしもの時は俺が単独で、闘技場で軍資金稼ぎすればいい。少なくとも部下たちを飢え死にさせることはない。武器鍛冶もいい刀ができればすぐに元が取れる。
不満が多々あるのは充分理解している。だがら現実問題の面でも解決策を考えているから、取りあえずは指示に従ってくれないかとジャクは言った。
師匠がそこまで仰るなら・・・
と、バタスは渋々了承し、自分のテントへと帰っていった。
その後、ジャクは一晩中自分のテントの中で考え込んでいた。これで傭兵団を率いるのは二回目だが、防具関連の買い物では、以前居た世界でも散々揉めたものだ。全員農民出身の叩き上げの人材だったから、金銭感覚が一農民のままだった故に、防具の買い物では、部下の目の前で怒鳴り散らしたコンパニオンもいたほどだ。あの温厚篤実なバタスでさえ、夜中にわざわざテントにきて忠言したのだ。
(やはり高価な防具購入問題に関しては、避けては通れないか。それにしても部下の管理とは何回経験しても難しいものだ・・・)
こうして、ジャクは一人、物思いにふけながらこの夜は過ぎていった・・・
といった感じで今回はここまで。実際プレイしていた私でも、マウブレ2の防具はとんでもない金額設定が施されているな、と思いました。それ故にありがたみも倍増して、私個人としては、好きな金額設定ですが・・・。
次回はバタスの槍術訓練のために、ウランジアへ行きたいと思います。